インプラントが上顎を突き抜けてしまう失敗

上顎の奥歯の骨は、その上に上顎洞(じょうがくどう)と呼ばれる骨の無い空間があるため、骨が薄いのですが、そこにインプラントを埋め込むときに、誤って骨を突き抜けてしまうと、インプラントが上顎洞へ入り込んでしまい、大きな手術をしないと取れなくなってしまいます。原因の多くは、担当技術者の知識不足や技量足らずの問題もありますが、たいていは、手術前のCT検査を精密に行っておらず、上顎の骨の厚さや下顎の神経の位置を立体的に把握していないで、手術を行ってしまった時などによく起こります。

インプラントが上顎を突き抜けて、上顎洞に落ちてしまう失敗

implant-trouble01.jpg5年前にインプラントを行って以来、頭痛や顎の痛みを感じていた方です。

次第に「鼻が詰まった感じがする」と異常を覚えて受診したところ、埋め込んだはずのインプラントが抜け落ちて、上顎の裏側の空洞部に落ち込んでいることが分かりました。

人工歯の部分はほかのインプラントで固定されていたために、抜け落ちることはなくすみましたが、異常に気が付くのに時間がかかってしまいました。

最終的に耳鼻咽喉科でインプラントを除去する手術を受けて痛みは治まりました。(週刊ダイヤモンド2011第1000巻1号より転載)